2019/10/5 LunchTrip インドネシア便 レポート

10月5日、JICA市ヶ谷J’s Caféにて、インドネシア便を開催しました。ガイドはRIRI & dot代表取締役 兼 チーフデザイナーの高野りりこさん。インドネシアの伝統布であるバティックの魅力を伝えたい、高品質で丁寧な手仕事を知ってほしい、という想いでLunchTripのガイドを希望いただき、この日を迎えることが出来ました。

意外と知らないインドネシアをクルーリサーチから

ずはガイドのお話の前にフライト情報をご案内。羽田からジャカルタまでは深夜バスで東京から大阪に行くのと同じ時間です。そしてインドネシアについてクルーが調査した面白い情報で、場を温めます。「国旗はどでれしょう?」「島は何個あるでしょう?」-。インドネシアは日本のほぼ倍の人口を有しており、あと半世紀は人口が増え続けます。東西はアメリカ合衆国がすっぽり入る広大な国です。島毎に興亡があり、海でヨーロッパやインド、アラブ世界と交流したダイナミックな歴史です。

インドネシアを知るためのキープロダクツとして、パームオイルを調べました。安くて、私達の生活のあらゆるものに使われていて、世界中で最も需要がある植物油です。原料はアブラヤシですが、熱帯雨林を伐採して植林されています。インドネシアのカリマンタン、ボルネオ島には生息地を追われたりペットとして捨てられたオランウータンの孤児院があることも紹介しました。食品の裏側の“パーム油”を見たらインドネシアを思い浮かべて欲しいと思いました。

自分を大切にすることが平和への近道

ガイドのトーク前半は、起業に至った理由から始まりました。「正義とは、世の中を正しいことと正しくないことの二項対立を生み出している。でもそれで解決しないことが世界にはいっぱいある。自分は正しくないことを正しくしよう、と正義感をもってがんばってきたが、それは実は価値がない自分を価値のあるものにするための改善活動だったことに気づいた。結果、自分を大切にして幸せを感じることが、平和への近道ではないか、と思った。世界の中に改善するべきことが無いとしたら、私は何をするだろう。当然、インドネシアで出会ったスカーフだ!と思ったのです。」

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チョコレートを味わいながら島々の旅気分

もう30回以上インドネシアに通っているりりこさん。インドネシアは、コーヒーもチョコレートも世界の一大産地なのに、なぜか一旦原料として海外に輸出されて、製品になって輸入していた。ここ数年では、若い世代が国内のブランドを立ち上げたり国内の企業が成熟してきたという変化を感じているそうです。その例としてインドネシアを代表するカカオの名産地のチョコレート4種類を食べて味の違いを楽しみながら、まるで一緒に旅をしている気分になってトリップしました。

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アチェ(スマトラ島)は2004年の津波で甚大な被害と多くの死者が出ました。インドネシアで唯一シャリーア(イスラム法)に基づく州条例を制定しています。インドネシアの死生観が解る映画として、ディーン・フジオカ主演「海を駆ける(2018)」を紹介してくれました。ジャワ島はりりこさんの本拠地で、工房はこの島にあります。工芸品や布を織っている現場の様子を知りました。バリ島は世界の観光地としてあまりに有名です。ヒンドゥー教の文化の濃いところです。フローレス島はカトリック信仰者が多い地域です。コモドドラゴンの生息地として有名です。りりこさんが一番感動した朝日はこの島にある湖で見たものだそうです。観光人気が高まって急激な都市化が進んでいることで景観が変わってきているそうです。

食文化もさまざま。スペシャルティーコーヒーとともに代表的料理をブッフェで

メニューはジャカルタに駐在経験のあるチーフクルーMisaセレクトで、J’s Cafeシェフがインドネシア大使館のイベントでも提供したことのあるメニューを含めた6品をナシ(白ご飯)チャンプル(Mix)でいただきました。

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・ビーフルンダン(牛肉煮込み。パダン料理)

・アヤムパンガン(ローストチキン)

・ガドガド(温野菜のピーナッツソースサラダ。ジャカルタ・ブタウィ料理)

・プルクデルジャグン(とうもろこしのかき揚げ)

・ミーゴレンシーフード(海鮮やきそば)

・クレポン(パンダンのココナッツ団子。ジャワ料理)

・フルーツカクテル

ジャワ島の中にも地域差があります。いわゆるジャワ料理はジャワ島中部発祥で全体的に甘めな味付け。ジャワ島西部になるとあっさり。ジャカルタはココナッツミルクやスパイスを使ってマイルド、などです。スラウェシ島のマナド料理はとにかく辛い味付けで、犬食の文化もあるそうです。バリ島はヒンドゥー教徒が多いので豚肉が多用されるなど、各地域に代表的な料理があり、それぞれ特徴があることを知り、多文化国家を体感することが出来ました。

そしてインドネシアといえば、“マンデリン”コーヒーは欠かせません。スマトラ島産のアラビカ豆のブランド名です。りりこさんが差し入れてくれたものと、前日焙煎したものをお選びいただきました。苦味とコクを中心とした味わいで、酸味はなく独特な後味があり、好評いただきました。

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希少になった手織り文化、ホンモノのバティックづくりが続きますように

食事のあとは、バティック工房見学です。手作業で一日に織れる布は30cm。日本ではほぼなくなりつつある手織りの文化。ホンモノのバティックは、ろうけつ染めの工法で作られます。布に蝋で模様を入れます。そして染め、そのあと熱湯で蝋を落とします。蝋があるところは染まりません。このプロセスを何度も重ねて模様と色のバリエーションをつけます。

バティックが2009年10月2日にユネスコによって無形文化遺産に認定されたことを記念して、10月2日はナショナルバティックデーと制定されましたが、この日ほとんどの人が身に着ける布は、中国でプリントをしたものが入ってきたものや、バティック人気にあやかって国内で手仕事のように見せているが実はそうではないものがほとんどだということです。りりこさんはインドネシアに遺るこの価値ある文化が続いていくことを願っています。職人さんが丁寧な手仕事をしたものをブランディングして、外国にも通用する新しいスタイルを創っていきたい。日本の今治タオルのように、その土地の製造者で共同組合をつくり、ブランドとしていくことなどです。りりこさんのように、バティックや工芸品に魅せられた海外のデザイナーも多くいるとのことで、コラボレーションもしてみたいと語ってくれました。現地のスタッフと交流しながら、想いを共有してものづくりをするりりこさんの姿は多くのパッセンジャーに感銘を与えたと思います。

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ろうけつ染めの道具

買い物は自分の感情やニーズを物語るという気づき

ワークショップの時間となりました。りりこさんのミッションのきっかけとなったのは、バティックのスカーフのお買い物体験でした。そこで、3人グループを作って、「良くも悪くも印象に強く残っているお買い物体験」について話し合ってもらいました。非暴力コミュニケーションのメソッドを使って、その時の気持ちはどんなだったか、それは自分にどんなニーズがあったのか、ということをお互いに聞き合うものでした。人に話すことによって、ものを買う、という日々の行動から自分の内面の気付きが得られた時間となりました。

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今日一番の学びは何でしたか?~アンケートより~

「買い物をするときに自分にはどんなニーズがあるのか、自分の気持ちを満たして幸せな気持ちで買い物をしようと思うようになりました。」

「バティックのほとんどがプリントされたものであり、10/2のバティックDayでも、“本物“のバティックを着ている人が少ないという事実を聞いて、伝統的な文化が失われている状況が非常に残念であり、りりこさんのようにそうした文化を守っていらっしゃる方がいるのは素晴らしいことだと学びました。」

「一括りにインドネシアといっても、島々によって様々な歴史文化があるということ、それぞれが個性的で魅力的であるということ!」

「買い物に対する自身のニーズ解析は、ちょうど転職をするタイミングなので、自分が何に重きを置いているかを考える良いきっかけにもなりました。」

「自分を幸せにすることが世界を幸せにするという、りりこさんの言葉。買い物や、こういったイベントへの参加などは、自分自身のニーズや大切にしたいことがきっと表れているのだと気づきました。」

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好きを仕事にした情熱を教えてくれたりりこさん。お料理を提供いただきましたJICA Cafe。ご参加いただきましたパッセンジャーの皆様。誠にありがとうございました。

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インドネシア便クルー:Misa(チーフクルー), Mai, Kazue, Chappy

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