2/11 Lunch Trip パレスチナ便 - Find New Palestine –  (1)

こんにちは。Crew の Chappy です。
2015年2月11日、パレスチナにゆかりのある、岩浅さん、向井さんを招いて、パレスチナ便を運航しました。

従来のイメージではない「パレスチナ」を教えてくださるのにふさわしいお二人でした。

※パレスチナ便レポートは、全部で3つあります!
Part2はこちら
Part3はこちら

Part1(この記事)では、観光についてご紹介します。

ヘブロングラス カラフルでとてもきれい☆



★ パレスチナ便ができるまで・・・
パレスチナ便は、私がLunch Trip で活動するようになってから、ぜひやってみたいと思っていました。
私自身が、パレスチナの問題の根底は「宗教の対立」だと思っていたから・・・
数年前、今回のガイドのお一人、岩浅さんの講演に行きました。
「クリスチャンの岩浅さんが、異教徒のパレスチナ人を支援するってどういうこと?」
その時、もちろん空爆やパレスチナの方々が受けている迫害などのお話もありましたが、私の中でとても印象に残ったのは、キリスト教徒とイスラム教徒の交流があることでした。
この衝撃は、ぜひみんなにシェアしたい!
(今ではとても恥ずかしいくらいなほど、何も知らなかったんだな~という気持ちですが 笑)
そんな思いがきっかけで、パレスチナ便を企画しました。

岩浅さんとの打ち合わせ@アルミーナ


★ パレスチナ x 観光
パレスチナに行ったことのない多くの方にとって、「パレスチナ」と聞くと、「空爆」や「テロ」を思い起こすのではないでしょうか。

もちろん、そのような出来事も事実としてはあります。しかしながら、これだけでは、パレスチナを説明することはできません!
ガイドの向井さんからは、そんなイメージを覆すような「旅先としてのパレスチナ」をご紹介いただきました。

パレスチナは、ガザ地区と西岸地区に分かれます。

ガザ地区では空爆による影響で多くの市民が犠牲になるという悲しい出来事が最近もありましたが、一方で、西岸地区は、年間220万人(2011年)もの観光客が訪れています。イスラエルは年間300万人ほどですが、それと比較しても結構な人数が訪れています。

今回ご紹介いただいたところは、「エルサレム」、「ベツレヘム」、「ジェリコ」、「ラマラ」、そして、現在渡航延期勧告が出ているところではありますが、「ヘブロン」と「ナブルス」です。

* 見どころ ① 「アル・アクサ モスク」と「嘆きの壁」
「エルサレム」と言えば、この2つが有名です。旅行会社のパンフレットにも、ここの写真は必ずと言っていいほど掲載されているので、ご存知の方も多いかと思います。

嘆きの壁とアルアクサモスク

また、エルサレムはスーク(市場)も見どころ。


ここを歩いてみるのも楽しそうですね!
* 見どころ ② 「キリスト聖誕教会」とベツレヘム郊外
ベツレヘムと言えば、「キリスト聖誕教会」。こちらもご存じの方が多いのではないでしょうか。

キリスト聖誕教会


イエスが生まれたとされる洞窟があり、年間を通して、世界中から多くの巡礼客や観光客が訪れるスポットです。

ベツレヘム郊外には、パレスチナNo.1 の絶景(?)「マールサバ修道院」(ケデロンの谷)があったり、

 マールサバ修道院


世界遺産となっている「バティール」があります。
世界遺産 バティール

※バティールについては、こちらの記事もご覧ください


*見どころ ③ ジェリコ
ジェリコはヨルダンとの国境に位置する都市で、海抜マイナス300Mほどという低い土地にあります。


遺跡も多いので、パレスチナ観光ではぜひ訪れておいた方がよいところです。

ヒシャム宮殿


上記写真の「ヒシャム宮殿」は、パレスチナのシンボルである「生命の木」をはじめとしたモザイクが見どころです。
ジェリコは、農業が盛んであり、また、冬の温暖な気候から、リゾートの街としてパレスチナの方や外国の方に親しまれているようです。近くには死海もあり、こちらもおススメです。
ツーリストインフォメーションセンターもあるので、ジェリコに行く際はお立ち寄りください!

*見どころ ④ ラマラの夕日、イブラヒムの墓、お菓子
ラマラは、パレスチナの首都(自治政府の政治的首都)ですが、ここの夕日はとてもきれいです。

ラマラの夕日


ヘブロンにある「イブラヒムの墓」。
イブラヒムモスク/シナゴーク

シナゴークとモスク、それぞれ入り口が分かれており、それぞれの方面から同じお墓を眺める・・・そんな変わった風景もみられます。
(左がモスク側、右がシナゴーク側)


ナブルスはお菓子が有名です。行かれた際は、ぜひ食べてみてください!



ラマラ、ジェリコ、ベツレヘムのホテルは結構しっかりしており、有名なチェーンのホテルもあります。
日本人でも泊まれるようなところであると、向井さんはおっしゃっていました。

【パレスチナ観光☆おススメ情報】
事前学習でも紹介しましたが、パレスチナの観光情報がよくわかるサイトをご案内します♪

– Visit Palestine
http://www.visit-palestine.net/
*日本語では一番よくまとめられているサイトです。各都市の歴史的な背景の説明もあり、勉強にもなりますよ!旅のプロ、おススメサイトです。

– 地球の歩き方「今、こんな旅がしてみたい!」ライブレポートweb版
http://www.arukikata.co.jp/imatabi/special/e-book/#137
*雑誌に取り上げられたパレスチナの特集が、こちらでも見られます!

– This week in Palestine 現地で配布されている無料の情報誌(英語)
http://thisweekinpalestine.com/
*ガイド向井さんのおススメサイト。観光地だけでなく、イベント情報もわかります。
メインページ「Article」の左側をクリックするとPDFをご覧いただけます。
毎月更新されているようですので、パレスチナに行く前に、ぜひプリントアウトしてくださいね!



★パレスチナの昔・今
エルサレムは、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教にとっての聖地であり、旧約聖書に出てくる街や建物、遺跡など、パレスチナの観光では「古い歴史」を見ることができます。

一方で、「現在の歴史」も進行中であり、西岸地区各地に点在する検問所や、壁、イスラエルとのインフラの整備状況の違いなどから、パレスチナの今を見ることもできます。

現地の方と違い、私たちは壁の向こう側にも行くことができる・・・そのような体験から、パレスチナ問題を考えるのもよいかもしれません、と向井さん。

パレスチナは、まだまだ観光地としてはあまり整備されていません。医療、教育、電力や水道といったインフラにお金をかけなければならない状況で、観光の整備にまで回らないのが現状です。
でも、昔ながらの遺跡などがそのまま残っているので、それを楽しむように回るとよいでしょう、と向井さんよりアドバイスがありました。


★観光プロジェクト
昨年9月に開催されたツーリズムエキスポで、パレスチナは初めてブースを設けました。
私も立ち寄ってみましたが、デーツやはちみつの試食、アラブ文字で名前を書いてくれるイベントがあり、ブースはにぎわっていました。
当日は、JICA がパレスチナの観光局と一緒に進めているプロジェクトで作成したパンフレットをいただき、パッセンジャーのみなさまにお渡ししました。

こちらがそのパンフレットです!

ステキな写真や、各地の魅力が書かれており、パレスチナの観光地を知るにはいい資料ですので、ぜひご覧になってみてください。

★前半のおわりに・・・
「パレスチナ」って、旅行会社のツアーにありそうで、なかったりします。
あったとしても、本当に数少ない。おそらく、「イスラエル」メインのツアーの中に、今回ご紹介した旅先が含まれているかもしれないです。
ガイドの向井さんと打ち合わせをしていて、私自身にとって、これもまた新たな発見でした。

もっとたくさんお話聞きたかった~! 
Crewからもそんな声があがっていた向井さんに、インタビューです!!

=== Lunch Trip に搭乗してみていかがでしたか? ===
いろいろな方がいらっしゃられて驚きました。いろいろお話できました。久しぶりのパレスチナ料理もおいしかったです。楽しい会でした、ありがとうございました。

=== 向井さんとパレスチナの出会いのきっかけは何ですか?  ===
15年前に仕事で訪れたのが初めてです。当時はまだ分離壁はありませんでした。

=== 今回、色々な観光地を紹介いただきましたが、向井さんイチオシの場所を教えてください! ===
ラマラからタイべを通ってジェリコへ降りていく時に見えるヨルダン渓谷の雄大な眺め、ベツレヘムの聖誕教会の広場は反対側にモスクもあってスーク(市場)が賑わっていていい雰囲気、ラマラのアンカースホテル最上階のレストランは夕日がきれいでビールがおいしい、などなど、たくさんあります。

=== パッセンジャーのみなさまにメッセージを! ===
楽しい企画をありがとうございました。パレスチナにご興味を持っていただきありがとうございました。いいところですので、ぜひ一度、お越しください。

パレスチナ便 Crew & Guide のみなさま